コロナ禍をきっかけに、多くの人々が美容に関心を寄せるようになりました。それまでは、美容サロンといえば女性が通う場所というイメージがありましたが、脱毛やエステなど、ここ数年で男女を問わずより多くの人々が美容サービスを利用するようになりました。そういった需要に応える形で美容サービスを提供する店舗も増え、事業者側は事業を存続させるために、より多くの顧客を獲得し、事業の売り上げを確保する必要があります。
とくに美容業界は競合店との競争が激化しており、廃業を余儀なくされてしまうようなケースも多く、新規顧客の獲得と既存顧客のリピート率の向上は、美容サロンにとっては大きな課題といえるでしょう。しかし、多くの事業者にとって、スタッフの増員や集客のために時間とお金を投じることが難しい場合もあると思います。
今回は、美容サロンが抱えるそういった課題への解決策として、LINE公式アカウントを活用すべき理由について解説していきます。実際にLINE公式アカウントで利用できる機能などについても解説しているため、ぜひ最後までご覧ください。
- 美容業界市場の現在と将来性
- LINE公式アカウントで利用可能な便利な機能
- 美容サロンがLINE公式アカウントを活用すべき理由
目次
美容業界市場の現在と将来性
美容や理容院、ネイルやエステサロンなど、2024年時点で美容業界の市場規模は2兆6000億円を超えています。高齢化社会の進行に伴い、アンチエイジングや健康志向の美容サービスが注目され、美容サロンにおいては若年層からシニア層まで、幅広い年齢層に対応したサービスが求められています。しかし、同じ美容業界であっても、業種によっては市場成長規模が横ばい、あるいは縮小していることが分かっています。
業界全体の市場
株式会社リクルートが行った調査結果(引用:株式会社リクルート『ホットペッパービューティーアカデミー/業界別市場規模』)
によると、美容サロンの業界全体の市場規模は2兆6,496円にのぼり、内訳はそれぞれヘア(美容院など)が1兆3,543億円、理容院が2,762億円、ネイルが1,390億円、エステが3,948億円、リラクが3,674億円、アイ(まつエクなど)が1,179億円となっています。
市場規模の大半をヘア(美容院など)が占め、次点でエステ、リラクとそれぞれの業種が追従している形になりますが、ヘア(美容院など)業種においては、2019年の市場規模が14,190億円であったのに対して、2024年の市場規模が13,543億円と約700億円縮小しています。一方で、ネイルは2019年の市場規模が1,253億円であったのに対して、2024年には1,309億円に拡大しており、アイ(まつエクなど)においても、2019年の市場規模が858億円であったのに対し、2024年には1,179億円にまで拡大しています。
美容消費シェアは上昇トレンド
同じ美容業界であっても、ヘア(美容院)の市場規模がやや右肩下がりであるのに対して、ネイルやアイ(まつエク)などは市場規模も堅調に推移しているなど、業種によって市場規模の推移が異なることはお分かりいただけたかと思います。しかし、世帯消費における美容消費の割合(参照:総務省『家計調査』)をみると、過去10年間で全体の消費は右肩上がりに推移していることが分かります。このトレンドは2002年から続いており、この20年で多くの人々の関心が美容に集まるようになったことを表しています。
高まる美容消費
業種によって市場規模の変動は異なりますが、世帯消費における美容消費の割合は右肩上がりに推移していることから、多くの人々が美容にお金を使っていることが分かります。このトレンドはこの先も継続していくことが予想されており、美容サロンなどを経営する事業者にとっては嬉しい調査結果である一方で、競合店との競争も激化していくことが予想されるため、競合店との差別化や新規顧客の獲得、既存顧客のリピート率を向上させるための施策が必要となります。
美容サロンがLINE公式アカウントを活用すべき理由
新規顧客の獲得や既存顧客のリピート率の向上など、美容サロンにおける集客は事業を存続させていく上で大きな課題といえます。しかし多くの事業者にとって、新たなスタッフの増員や集客のために広告費用を支払うことは現実的ではなく、かといって、集客における課題を解決せずにそのままにしておくと、大きな機会損失につながるおそれがあります。
今回解説していくLINE公式アカウントには、美容サロンにおける集客の課題を解決することのできる便利な機能が満載となっており、費用も0円からはじめることができるため、集客のために何から始めたらよいか分からないという方におすすめです。
利用者数の多さ
LINEは日本国内で最も利用されているSNSで、その利用者数は月間9,600万人を超え、日本国内の利用率は80%以上を誇ります。この利用率は、ほかの各種SNSプラットフォームを圧倒しており、若年層からシニア層まで性別を問わず幅広い世代に利用されているのも特徴です。LINEの利用者数の多さは、美容サロンが幅広いターゲット層にアプローチできる可能性を示しており、美容サロンがLINE公式アカウントを活用すべき利用のひとつに挙げられます。
またLINEはその性質上、顧客の日常生活に深く根付いているため、情報を顧客(友だち)の元に直接届けることが可能です。メールや電話に比べて、アプローチまでの敷居が低いことも特徴で、顧客(友だち)とのより迅速なコミュニケーションが実現します。さらに、LINEは若年層からシニア層まで幅広い世代が利用しているため、美容サロンは特定の年齢層に限定されない集客が可能になります。とくに、美容により関心のある若年層に対してはLINE公式アカウントを通じたアプローチが効果的です。新しいトレンドや情報に敏感な若年層は、SNSを通じた情報収集を日常的に行っているため、LINEでのアプローチは非常に有効といえるでしょう。
リピート率の向上に最適
美容サロンにおいては、新規顧客の獲得以上に、獲得した顧客(既存顧客)のリピート率を向上させることが重要です。既存顧客のリピート率の向上は、安定した売上の確保にもつながります。クーポンの配信など、リピート率向上のために有効な施策はいくつかありますが、たとえば、友だちの来店履歴や興味に基づいて、特別なご案内やキャンペーン情報をそれぞれの友だちに配信することができます。次回の予約時に使用できる割引クーポンや誕生日特典など、施策例はさまざまです。LINE公式アカウントで利用可能な、リピート率を向上させるための便利な機能は、美容サロンがLINE公式アカウントを利用すべき理由のひとつといえるでしょう。
メッセージの到達率の高さ
LINEのメッセージの到達率の高さは、ほかのコミュニケーションツールと比較しても突出しており、美容サロンがLINE公式アカウントを活用したい理由のひとつに挙げられます。メールの場合は、迷惑フォルダに振り分けられてしまったり、開封してもらえずにそのまま無視されてしまうケースがありますが、LINEはスマートフォンのホーム画面に通知が表示され、また顧客が日常的に利用しているLINE内に通知として表示され続けるため、メッセージに気付きやすく、開封率も高いという特徴があります。配信した情報を顧客(友だち)に見てもらうというのは基本的なことではありますが、メッセージの到達率はそのまま顧客(友だち)の来店や購入のきっかけにもつながるため、とても重要な指標となります。
またLINE公式アカウントでは、メッセージの配信状況をリアルタイムで確認することも可能です。メッセージの到達率や開封率、クリック率などのデータを分析することで、配信したコンテンツの内容が適切だったかどうかを紐解き、次に配信するコンテンツに活かすことができます。
顧客情報の蓄積&管理
LINE公式アカウントでは、友だち追加してくれた顧客の顧客(友だち)情報を電子カルテのように管理することができます。名前や連絡先はもちろん、誕生日や来店履歴、過去の施術内容や関心を持っているサービスなど、詳細な情報を収集することが可能です。収集した情報を活用することで、顧客(友だち)ひとりひとりに合わせたサービスの提案が可能になり、顧客満足度の向上につながります。
LINE公式アカウントを活用することで、煩雑になりやすい顧客情報の管理を一元化することができ、また収集した顧客(友だち)情報はLINE公式アカウント内に蓄積されていくため、その後の施策にも役立てることができます。顧客情報の収集と管理をLINE公式アカウントで一元管理することができれば、その分の人件費や工程費を削減することにもつながります。
新規顧客の獲得にも活用できる
LINE公式アカウントを活用することで、既存顧客(友だち)を通じて新たな顧客にアプローチし、新規顧客を獲得することができます。たとえば、LINE公式アカウントで利用が可能な『友だち紹介クーポン』では、既存顧客(友だち)が自分のLINE上の知人にLINE公式アカウントを紹介することで、紹介された側と紹介した側の両方に特典が付与されるため、それまでアプローチができていなかった顧客層に対してもアプローチが可能になります。『友だち紹介クーポン』の優秀な点は、その仕組みを活用することで、口コミの効力を最大限に引き出すことができる点です。とくに、美容サロンのようなサービス業では、信頼できる友人や知人からの紹介は非常に効果的で、『友だち紹介クーポン』を利用することで簡単に友だちを紹介できるため、紹介する側もされる側も負担が少なく、自然な形で新規顧客の獲得が可能になります。
美容サロンにおすすめの機能を3つご紹介
ここからは、実際にLINE公式アカウントで利用可能なおすすめの機能を4つご紹介いたします。どの機能もLINE公式アカウントを活用する上ではなくてはならない機能となっており、それぞれが集客や顧客対応に活かせる機能となっております。さらに、すべて無料で利用可能な機能なため、この機会にぜひ活用していきましょう。
リッチメニュー
『リッチメニュー』とは、LINE公式アカウントのトーク画面を開いたときに、トーク画面の下部に固定で表示される画像メニューのことです。トーク画面から遷移しない間は画面の下部に固定で表示されるため、メッセージなどに埋もれることがなく常に表示することができます。また、『リッチメニュー』には予約やクーポン、ショップカードなどの項目を設定することが可能で、友だちが該当項目タップすると、応答する形でそれぞれの機能を利用することができます。さらに、設定する項目も含め、リッチメニューはオリジナルのデザインで作成することが可能です。LINE公式アカウントの中でもリッチメニューは最も目立つ機能になるため、友だち追加してくれた人のユーザビリティを高めるためにも、デザインや配置する機能などにはこだわっていきましょう。
クーポン
LINE公式アカウントでは、「○○円OFF」や「○○%OFF」などのオリジナルの『クーポン』を作成し、友だち追加してくれた人に対して配信することができます。『クーポン』を配信するタイミングも自由に設定が可能で、たとえば、「友だち追加時」や「友だち紹介時」などに『クーポン』を配信することで、それまでアプローチができなかった顧客へのアプローチが可能で新規顧客の獲得が見込めます。また、追加してくれた友だちに対して『クーポン』を配信することで、友だちからのブロック防止や多店への流出を防ぐ効果も期待できます。顧客(友だち)にとって『クーポン』という特典は、LINE公式アカウントを追加する際や友だちを紹介する際の大きなきっかけとなるため、ぜひ積極的に活用していきましょう。
ショップカード(ポイントカード)
LINE公式アカウントで利用可能な『ショップカード』では、来店回数やお会計金額などに応じて、自由にポイントを付与することができます。ショップカードを利用する友だちは、得たポイント数に応じて特典を利用することが可能です。『ショップカード』で友だちにポイントを付与することで、友だちに対して来店のきっかけを与えることができ、リピート率の向上が期待できるだけではなく、『クーポン』と同様に友だちの他店への流出を防ぐことにもつながります。
LINE公式アカウントにはデメリットもある
ここまで、新規顧客の獲得やリピート率の向上などの集客の課題の解決に加え、顧客対応の自動化による人件費や工程費の削減など、LINE公式アカウントで利用可能な、事業を成功させるために活用することのできる便利な機能について解説してきました。しかし、そんなLINE公式アカウントにもいくつかデメリットがあります。LINE公式アカウントをしっかりと活用していくためにも、どんなデメリットがあるのか知っておきましょう。
各種設定が複雑
LINE公式アカウントには、事業を成功させるために活用することのできる機能が満載となっています。しかし、LINE公式アカウントを利用し始めたばかりの人がすべての機能を完璧に把握し理解するのは簡単ではなく、また、それぞれの機能を十分に活用することができるようになるまでに時間がかかってしまうこともあります。
なかなか友だち数が増えない
LINE公式アカウントを開設し各種設定が完了しても、実際にLINE公式アカウントを友だち追加してもらえなければ意味がありません。LINE公式アカウントを通してアプローチできる友だちがいなければ、せっかくLINE公式アカウントを開設し、オリジナルのコンテンツを作成したとしても、十分に活用することができません。しかし、LINE公式アカウントを友だち追加してもらうためには工夫が必要なため、「LINE公式アカウントを作成はしてみたが、思ったように友だち数が増えずに辞めてしまった」という人も少なくないのが現実です。
うまく活用できないと成果が得られない
LINE公式アカウントを活用することで、集客の課題を解決や人件費や工程費の削減が可能ですが、しっかりと活用しないと、期待した効果を得ることは難しいでしょう。とくに、「LINE公式アカウントを開設してみたが、活用方法についてはよく分かっていない」という方にとっては、分からないことや気になることを相談できない中で運用を続けるのは大変かもしれません。
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私たちAL-Base(エルベース)では、LINE公式アカウントの構築・操作/運用代行サービスを行っています。各社に専任のスタッフが就き、開設から運用、デザイン構築から集客のためのアドバイスなど、皆様のビジネスを加速させるお手伝いをさせていただきます。エステサロンや学習塾、自動車販売や飲食店など、事業形態に合わせ最適なプランのご提案をさせていただいております。
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よくあるご質問
LINEアカウントを活用していく中で、「この方法で合っているのか分からない!」や「この機能の使い方を教えて欲しい!」など、自分たちだけでは解決できない不明点や疑問点が尽きないということも多いと思います。
ここでは、今回解説してきた内容にまつわる、よくあるご質問についてご紹介していきます。
Q.LINE公式アカウントでエステのメニューやスタッフの紹介はできますか?
可能です。LINE公式アカウントでは、リッチメッセージと呼ばれる機能を活用することで、メッセージと一緒に画像や動画を配信することができます。リッチメッセージには、配信した画像や動画にリンクを紐づけることで、画像や動画をタップした友だちを予約画面に遷移させることなども可能になっています。LINE公式アカウントはさまざまな活用が可能なため、ぜひ工夫して活用してみましょう。
Q.エステサロンでLINE公式アカウントを活用する際の注意事項を教えて下さい。
LINE公式アカウントを友だち追加してくれた人にブロックされないよう注意する必要があります。友だちからブロックされてしまうと、キャンペーン情報やクーポンの配信などを含め、LINE公式アカウントを通して友だちにアプローチすることができなくなってしまいます。友だちからブロックされてしまう要因としては、配信されているコンテンツの情報が適切ではない、あるいは、コンテンツの配信頻度が適切ではないなどの理由が挙げられます。コンテンツ内容や配信頻度は店舗や提供するサービス内容によって異なるため、顧客にLINE公式アカウントを追加してもらったあとも、適切な頻度で友だちにとって有益な情報を配信するなどの工夫が必要です。
Q.はじめの設定は完了したのですが、ここから何をすればよいのか分かりません。
LINE公式アカウントの設定を完了したら、友だち数を増やすための施策が必要です。たとえば、ホームページにLINE公式アカウントの友だち追加ボタンを設置する、すでに運用しているSNSがある場合はフォロワーに対して告知を行う、また、店舗にLINE公式アカウントの友だち追加用QRコードを記載したポスターやポップなどを展示し、来店してくれた顧客に対して直接呼びかけるなどの施策も有効です。LINE公式アカウントは、友だち追加してくれた人の数が多ければ多いほどその価値を発揮するため、各種設定や配信する内容を工夫していきながら、友だち数を増やすための施策も同時に行っていきましょう。
この記事のまとめ
- 美容消費シェアは上昇トレンド
- LINE公式アカウントには美容サロンで活用したい便利な機能が満載
- 美容サロンはLINE公式アカウントを活用すべき
いかがでしたでしょうか。
同じ美容業界であっても、ヘア(美容院)やネイル、アイ(まつエクなど)など、業種によって市場規模の推移は異なる中で、世帯消費における美容消費の割合は右肩上がりに推移しています。昨今においては、コロナ禍などの影響委もあり多くの人々の関心が美容に集まるようになりました。
そういった需要に応える形で美容業界においては店舗数も増えてはいますが、競争の激化から事業の撤退を余儀なくされてしまう店舗数も少なくないというのが現状です。多店舗との競争に打ち勝つには、集客の課題を解決していかなければいけませんが、そのために人員を増やしたり、広告費用を支払い続けるのは現実的ではありません。
LINE公式アカウントでは、そういった集客の課題や人件費、工程費の削減に便利な機能が満載となっており、すべて0円で利用することが可能です。もし、現在自社で集客などの課題に直面しているのであれば、ぜひLINE公式アカウントを活用してみてください。
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